雑文帖
用語解説
氏の作品では十兵衛という名が重要な位置を占める。明智十兵衛光秀、大久保長安こと大蔵十兵衛、そして忍法帖最大のヒーロー柳生十兵衛へと続く。私はこれを勝手に三・十兵衛と呼んでいる。各々の役柄は相当に違いますけど。
本多佐渡守正信から土井大炊頭利勝、そして知恵伊豆松平信綱へと連なる徳川幕府揺籃期の権臣達。外敵がいなくなったためその後は内部抗争に移行する。
豊臣家を葬った正信、駿河大納言を追い落とした利勝(「忍びの卍」「くノ一地獄変」)、に対し信綱は紀伊家の処分を目論む(「魔界転生」)が、これは十兵衛の奮闘で止められた。頼宣は一度で懲りず、今度は後水尾帝とも結んでもうひと勝負挑むが…。
数多ある山風忍法の中でも特に交接を発動条件とするモノをこう呼ぶ(事にしている)。言葉としては「倒の忍法帖」中に登場する。
数多ある山風忍法の中でも視線の会合を発動条件とするモノ。その起源は「甲賀忍法帖」から続く。
複数の忍法を会得し、主人公的な位置にある忍者。その末路は常に悲恋である。
一つの名で複数の系統にまたがる効果を持つ忍法。系統分類の都合から生まれた表現。
いくつかの作品で繰り返し取り上げられた為、年表作成に於いて相互に矛盾が発生しかねない歴史的事件、あるいは人物。そのいくつかは謎解録・初級編にてこじつけ解説済み。
忍法帖最強の無垢なる存在を「聖女」と呼びます。これと対置される悪女キャラをなんと呼ぶか。いろいろと試行錯誤しましたが、聖女という概念がキリスト教から来ているとすれば、やはり「魔女」と呼ぶのが一番落ち着くようです。