内挿人名事典 第五の反復・モーダス
☆ 史実情報・註釈 ★ 架空人物の出典
オリファントの主治医のスコットランド人。怪しげな磁器治療を行う。
レディ・ブルネルの紹介であるという。
気圧列車の換気問題を改善するために雇われた土木技師。バベッジ卿のお気に入り。
町の水ポンプからハンドルを外すと言う単純な応急処置でコレラを沈めたと吹聴。
ベタレジ ◎裏情報◎
オリファントの部下の一人。特別公安部所属。
敵の手に落ちて消された。
ピンカートン探偵社の密偵。頬髭を生やしたフィラデルフィア人。
本人はボウフォート・キングズリー・ディヘイブン、あるいはボウモント・アレグザンダー・ストークスと名乗る。二人の部下と共に、ロンドンに潜伏中。
テキサス公使館の唯一の館員として酷使されている。ピンカートンに雇われている。
オリファントの部下。で見張り専門の夫婦。
エンゲルス,サー・フリードリク(1820,11/28〜95,8/5)
ラインラント出身の織物王。マルクス思想に興味を示し、マンハッタン・コミュナードに資金援助を行っている。マンハッタン女性赤色パントマイムのロンドン公演にも協賛している。
☆かの有名なマルクスの盟友。此方ではまだ直接の面識が無いらしい。
プロシアの密偵。シュミットという名の亡命した新聞記者を装う。
マンハッタンへの武器輸出の疑い有り。
ボストン在住の材木商。ブリテンに雇われている。
退職した首都警察官。グランヅのホテル探偵。
フロント係のパークス氏の指示でヒューストンが止まる24号室の様子を見に行く。鍵の開いた部屋からラドリーの死体とまだ息のある将軍を発見する。
グランヅのフロント係。シビルの電報を受け付けた人物。
ホテル探偵のマクイーンをヒューストンの24号室へ向かわせる。ヒステリー状態になった隣の客をなだめる。
クリーゲ,ヘルマン(1820〜1850)
元ニューヨーク人民新聞の人間。アメリカ入りしたマルクス氏を出迎えたが、後に彼に放逐される。ロンドンでオリファントの情報屋をしている。
トラウドルと言う娘が居る。
☆ジャーナリスト、労働運動指導者。45年に合衆国へ渡るが、48年の革命の際にドイツへ戻る。階級闘争を認めるマルクス思想を拒否したため党派から追われる。
マルクスの妻。
セアーズの息子で、≪青豚≫のウェイター。
パブリックハウス≪青豚≫の亭主。
彼の店で殺されたラドウィック教授殺害の犯人を確認する。スペイン語をしゃべったためアルゼンチン人だと考えた。
セアーズに歯を抜いたネズミ一ダースを注文する。
マンハッタン女性赤色パントマイムの座長。用心棒のセシルをシィーシルと呼ぶ。
マンハッタン女性赤色パントマイムの用心棒の大男。聾唖者。
フォックス,ジョージ=ワシントン=ラファイエット(1825〜1877)
共産主義パントマイムを完成したが、精神を病んで現在マサチューセッツの瘋癲院に居る。マンハッタン女性赤色パントマイムのゴーストライター。
☆実在のアメリカ人パントマイマー。
マンハッタン女性赤色パントマイムの道化。スキンヘッドの大女。
アルフレッド王子(1844〜1900)
ヴィクトリア女王とアルバート公の次男。
父が最も重要と考えている統計学では満足すべき上達が見られないが、人体測定学あるいは優生学では進歩を見せている。
オリファント氏をラリィ伯父さんと呼び懐いている。
☆成人後はエディンバラ公の叙される。また伯父の後を受けてザクセン=コーブルク=ゴータ公となる。
欧州の王族として初めて日本に訪問した。作中でもオリファントの影響で日本文化に傾倒している。
アルバート公のスイス人召使い。
アルフレッド王子もお気に入りの人気シリーズの作者。
「骸骨軍隊」「ロシア皇帝の車輪男」に続き、第三弾「蒸気盗賊パターノスター」を発表。
バッキンガム宮殿の近侍。
鉄道株式に関する詐欺に掛かった際にオリファントの世話になった。
犯罪人体測定部の部長。
ヤンキー難民。バートレット夫人の手下。腕っ節担当。
リバプール出身。腕のいい金庫破りで、バートレット夫人の手下。
ゴールトン,サー・フランシス(1822,2/12〜1911,1/17) ◎裏情報◎
王立協会の自由貿易委員会の人間。犯罪人体測定部の創設に力を発揮した。
貴族院の有力議員で、王立協会でも地理学協会でも強い影響力を持つ。
☆遺伝学者で優生学の創始者。進化論で有名なC=ダーウィンのいとこ。指紋を利用して犯罪者を特定する捜査法を確立した。
首都警察官。人体測定部が来る前にモーダスを発見した。フレイザーの判断で確保され、駆けつけたオリファントへ渡される。
煙草商。
ハワード,エリザベス・”アンリエッタ”(1823〜1865)
ブリテン人の女冒険家。ルイ・ナポレオンの皇后。良好な英仏協商の象徴と言える。
☆ルイ・ナポレオンの愛人で彼の野望を経済的に支援した。
フランス宮廷警察の刑事。オリファントに協力し、シビルの居所を彼に教える。
ゴーチェ,テオフォル(1811〜1872) ◎裏情報◎
フランス人クラッカー。ヴォーカンソンの息子達の一員。シビルに番号や結婚証明を回したが、ナポレオンへの破壊工作を疑われて死亡。
☆実在の人物。フランスの詩人、作家、批評家。
フランス人。アルスローの指示でオリファントをシビルの元へ案内する。
南北戦争のフィラデルフィアの大火で亡くなる。ゴーチェの工作によりシビルのデータ上の夫となる。
ラマルティーヌ,アルフォンス・ド(1790〜1869)
歌手。シビルのお気に入り”汲取り人のアブサン”を発明した。
☆フランスの詩人で政治家。フランス浪漫派運動の中心人物。政治家としては左派に属する。
30年、兄ジョージ4世の死去に伴ってイギリス国王となる。急進派の改革案に抵抗して庶長子に爵位を与えた。
フィッツクラレンス,ジョージ・オーガスタ・フレドリック(1794〜1842)
ウイリアム4世の庶長子。
30年、バイロン率いる急進派の能力貴族制の提案に反発した王より爵位を与えられ、マンスター初代伯爵となるが、これが急進党の行動を一段と先鋭化させる。
夫の死後、バイロン首相の業績(悪行も含めて)の殆どは自分が叱咤して遣らせたのだと主張する。
数学的才能からチャールズ=バベッジと知り合い、バイロンと引き合わせる。
坑夫親方。54年に象の歯を掘り当てる。
ストライキ中にマロリーに声を掛けられ、ジェフリイズに対する不満を暴露した。
坑夫徒弟。
逃走中のバイロンを匿った。
実用地質学博物館の夜警。裁判でヘイスティングズ侯爵の最期について証言する。
中央警察裁判所治安判事。
ヴァランディガム,クレメント=L(1820〜1871)
北部連邦の大統領として南部連合との屈辱的な和解に応じる。
☆民主党下院の和平推進派。南北戦争時、時のリンカーン大統領によって南部へ追放刑になる。