内挿人名事典 第四の反復

☆ 史実情報・註釈 ★ 架空人物の出典

ニコラス

 マロリーハリエットと出会ったクレマーン・ガーデンズのバアマン。

ガブリエル

 マルセイユから来たフランス娘。ハリエットの同僚。シビルの去ったあとの部屋を使うが、55年の5月に大使館の兵隊と結婚してフランス領メキシコへ行った。

ビラ貼り王

 大悪臭の日、スウィングの依頼でを中傷するビラを貼って回る。マロリーに敵の隠れ家を教える。

トムとジェミイ

 ビラ貼り王の手下。

ターキィ・レグズ

 ビラ貼り王の商売敵。

マロリー,マイクル(ミック)

 エドワードの弟、マロリー家の次男。

 恐らく船乗りで、55年6月現在は香港に居るらしい。

トンプソン,タリィ

 西インドドックに集まった暴徒の一人。三十五才ほどのがっしりした獣のような男で、真鍮の爪先の編み上げブーツを履いていた。フレイザーに手錠を掛けられる。

マイルズ,ボブ

 西インドドックに集まった暴徒の一人。 パン生地のような顔をした少年。

 フレイザーを見て逃げ腰であった。

マフラーの男

  本名不明。

  西インドドックに集まった暴徒の一人で、ニューヨークヤンキーつまりコミュナードの一員らしい。

  フレイザーの威嚇射撃をまともに受けて倒れる。

ヘイスティングズ侯爵 ◎公開情報◎

 西インドドックに拠点を置く暴徒達の指導者。南部・チャールストンの出身らしい。黒人従者を連れている。

 バートレット夫人と実用地質学博物館に押し込んだが、一人だけ置き去りにされた。

シリビア

 西インドドックに集まった暴徒の一人。侯爵の命令でブライアンにズボンを譲った。

ジュピター

 ヘイスティングズ侯爵の黒人従者。侯爵の仕込みで読み書きが出来る。

 主人がマロリーに殴り倒された後、ニューヨーク市へ帰ると言って姿を消す。

クローカー,ジョン・ウィルスン(1780〜1857)

 ヘイスティングズ侯爵が名前を挙げた詩人。

☆トーリーの指導者でエッセイスト。32年の普通選挙法改正法に反対した。

プレイド,ウィンスロップ・マクワース(1802〜1839)

 ヘイスティングズ侯爵が名前を挙げた詩人。

☆法廷弁護士で国会議員。

プロクター,ブライアン・ウォーラー(1787〜1874)

 ヘイスティングズ侯爵が名前を挙げた詩人。

☆筆名バリィ・コーンウォール。

シェリー,パーシィ・ビッシュ(1792〜1822)

 准男爵家国会議員の長男。

 1812年にかねてより傾倒していたウィリアム・ゴドウィンの娘メアリと出会い愛し合うが、彼が既婚者であったことから反対される。14年に大陸へ駆け落ちするも、経済的な理由から二ヶ月ほどで帰国。

 16年に妻と別居していたバイロンとスイスで知り合い一夏を過ごす。その間に妻が自殺を遂げたのでメアリと再婚する。

 その後、政権に付いたバイロンと意見の対立からラッダイトを率いる。夫人に叱咤されたバイロン首相により捕縛されセント・ヘレナへ流される。かのナポレオンの住んだ館に暮らし、詩を書く余生を送る。 

☆彼の死因は溺死なので、一寸したファクターの違いで救える。彼が流刑にされたのは、政治的対立もさることながら、放浪時代の醜聞を隠すためであったかも知れない。 

マルクス,カール (1818,5/5〜83,3/14) 

 持論の階級闘争を実践し、南北戦争期のニューヨークで起きた徴兵叛乱を利用してマンハッタン・コミュナードを立ち上げる(南北戦争を10年繰り上げたので、53年に設定) 

 合州国はその危険性をこれ以上はあり得ないほど軽く見ているが、彼の理論の多くをバベッジ卿から借りており、その教義がアメリカを席巻するかも知れないと危惧する向きもある。

☆「科学的」共産主義思想の提唱者。

パイ

 同志という呼び方から見て恐らくコミュナードの一人。

 バートン博士の演説を邪魔した四人の闖入者を批判すべきだと発言する。

ナイチンゲール

 史実通り、クリミア戦争に従軍看護婦として参加。ブライアンも彼女の看護を受けたらしい。

サンヅ,ジョージ(〜1940)

 マロリー卿の友人にして主治医。彼の死去を看取る。