忍者外史1 本多佐渡守
家康の味方 徳川家と無縁・あるいは信長の味方 家康・あるいは信長と敵対
本多正信手飼いの伊賀忍び阿波谷図書、甲州陣より凱旋する信長軍に入り込む。(叛の忍法帖)
06/01 荒晒野雄太夫、甲賀宗家甲賀織部を金三十枚で売る。(甲賀南蛮寺領)
06/02 本能寺の変。荒晒野雄太夫、磔柱を運ぶ織部を見ながら縊死。(甲賀南蛮寺領)本多正信、伊賀者を使って家康の”伊賀越え”を助ける。(忍者本多正信)
明智、羽柴、徳川、毛利の忍者、本能寺の情報を巡って4つ巴の戦い。徳川の阿波谷図書、かつて自分を破った明智のお霧を倒すが、毛利のお刑に倒される。(叛の忍法帖)
三月 秀吉に追われた根来の僧兵、徳川に身を寄せ根来組を形成。(忍びの卍)家康、根来の鉄砲忍法の精鋭を成瀬隼人正正成の配下に賦す。後の根来組の始まり。(忍法しだれ桜)
夏 近衛前久、甲賀に隠棲した安倍晴親を呼びだして祈祷させる。天皇の御楯・ぬらりひょん坊が現れ、その献策により豊臣・徳川の共食いが企図される。(近衛忍法暦)
十一月 石川数正、家康の命を受け秀吉の元へ走る。この時、服部半蔵の紹介で石川五右衛門を伴う。(妖説太閤記)
天正十四年
十月 近衛前久の意を受けた牛ノ目百助、旭姫に家康の房技を見せその妬心を煽る。服部半蔵、百助と戦ってその左腕を奪う。(近衛忍法暦)
ぬらりひょん、色道を以て秀吉を海外出兵へと向かわせる。(近衛忍法暦)
天正十六年
淀の方、石阿弥により女として開眼。秀吉の子を孕む。(妖説太閤記)
06/09 香具師、伊達の家臣から白装束を借り受けて秀吉の馬印を盗み出す。(風来忍法帖)
伊賀の忍び波ノ平法眼、配下を連れて石田治部に仕える。
十一月 朝鮮の覡・鴻天忠、秀吉が侍らせる同族の女達を始末する。更に三成との取引で淀の方以外の寵姫を始末する。淀の方、鴻と交わりその術を破る。(おちゃちゃ忍法腹)
文禄三年
十二月 宇綱兵太、関白の命で駿府に降りその帰趨を探る。(虫の忍法帖)
07/15 関白秀次、切腹。関白秀次の侍女お阿佐、「虫壷の術」を用いてその子種を託される。(虫の忍法帖)
八月 宇綱兵太、帰京し女房のお阿佐と再開。(虫の忍法帖)
文禄五年/慶長元年
三月 お阿佐、太閤の寵愛を受けるが故関白の子種を移すことには失敗する。兵太、自分が子種の運び役を務めると提案し子種を受け取る。(虫の忍法帖)
五月 兵太、淀の方の手引きで秀忠夫人に秀次の子種を受ける。(虫の忍法帖)小督、これより十ヶ月後に第一子千姫を生む。
慶長元年
10/27 慶長に改元。
11/14 初代服部半蔵・石見守正成死去。長子源左衛門正就が家督を相続。
慶長二年
09/16 太閤の命を受けた日本の忍者、李舜臣を毒針で倒す。李竜将、巫女である妻の鸚鵡と共に現れて兄を巫術で甦らせる。(忍法破倭兵状)
三月 唐虱・沙也可の首を手みやげに小西の陣を訪れていた李竜将夫妻の日本への渡航が認められる。(忍法破倭兵状)
08/10 李竜将、家康の仲介で秀吉に拝謁。秀吉を正気に戻した上で、愛児秀頼の最後を見せる。(忍法破倭兵状)
四月 真田のくノ一陽炎(=大島山十郎)、背孕みの秘法により景勝の男子を出産。真田親子生まれたばかりの上杉家の世継ぎを人質にして西軍に引き込む事に成功する。景勝の嫡子定勝は実際には慶長九年の生まれである。(くノ一紅旗兵)
四月 真田の忍び猿飛佐助、大谷刑部を伴って淀殿と高台院の本音を聞く。(刑部忍法陣)
6月 佐助、「人肌外面」によって刑部を西軍に味方させる。(刑部忍法陣)
06/17 服部半蔵の引き連れた伊賀者十人が国友村への潜入を命じられる。ほぼ同時期に三成旗下の甲賀者が国友村の警戒を命じられる。(忍法関ヶ原)
07/16 忍者鴫留盃堂、お玉を善と悪に分けてこれを救わんとする。片方は地下の棺に隠れて助かったはずだが、果たして残ったのは善か悪か?(忍法ガラシアの棺)
七月半ば 服部党の伊賀者四名、国友村への潜入に成功する。(忍法関ヶ原)
秋 大島山十郎、結城秀康と対峙する上杉陣に現れて若君を返還。敵の大軍の中に消える。(くノ一紅旗兵)
09/06 服部党の伊賀者四人、石田方の甲賀者三名と死闘。(忍法関ヶ原)
09/14 佐助、大谷の陣に参じて刑部の娘が男子を産んだことを継げる。(刑部忍法陣)
09/15 午前二時。服部半蔵、西軍の移動を注進。半蔵、家康の命により小早川中納言の心底を探るため敵方に属する波ノ平法眼と会見。両党共同で物見を出す。波ノ平党の弥勒甚五郎・撫子、徳川陣へ潜入して虚報を流す。(忍者撫子甚五郎)国友村より生還した伊賀者三名、復命の後に自決。(忍法関ヶ原)
慶長七年
夏 伊賀組魚ノ目一針、同輩当麻万之介の卍手裏剣で一物を失う。(銀河忍法帖)
牛牧僧五郎、芦名兵部の動静を探るが正体を見破られて退けられる。反逆容疑については証拠不十分の為特に問われず。(銀河忍法帖)
十月 猿飛佐助、人肌外面によって”刑部の呪い”を秀秋に与える。(刑部忍法陣)
暮 魚ノ目一針、針地獄を完成し当麻万之介に報復。(銀河忍法帖)
慶長九年
二代目半蔵正就、家康の勘気を受けて蓄電。服部家は三千石を以て弟正重に伝えられる。
半蔵正重、服部家の復興を企図して大久保長安の娘を娶る。前後して長安の息子の一人おげ丸を弟子とする。(忍法封印いま破る)
象潟杖兵衛、鍔隠れ谷の長老の与えた試練に破れ江戸の服部組へ加わる。(銀河忍法帖)
慶長十年
牛牧僧五郎、江戸に向かう芦名兵部の阻止を命じられて再戦。鉛球によりその睾丸を砕く。(銀河忍法帖)
慶長十一年
鍋掛善九郎の忍法接木肉づきによって、梅毒で失われた秀康、鼻を再生する。その為に魔羅を失った善九郎、首をくくる。(羅妖の秀康)
半蔵が秀康の元に送り込んだ刺客は彼の鼻と魔羅の機能の逆転のため討ち漏らす。(羅妖の秀康)
十月頃 半蔵、家康よりの命を受けて、甲賀刺青銅八を秀康の監視に送り込む。(摸牌試合)
一月頃 甲賀者・刺青銅八、秀康に「謀反気調伏、徳川鎮護」の呪いを施す。しかし江戸で復命の最中、卒中を起こし、報告が正しく伝わらず。(摸牌試合)
閏04/08 善九郎の許嫁登世、秀康を仇と狙い、彼の魔羅を加えて窒息死させる。(羅妖の秀康)
秀康の死後、銅八が彼の魔羅に刻んだ鏡文字の呪いの解読が成される。(摸牌試合)
象潟杖兵衛、鍔隠れ谷に帰郷。独自に考案した連枷によっておくが、おねいの姉妹に雪辱を果たす。
慶長十四年
服部組の掟により、斑鳩が伊賀鍔隠れ谷へ鶯は甲賀卍谷へ修行に向かう。(忍法天草灘)
慶長十五年
岡本大八事件。本多正信の送り込んだくノ一、大八と共に磔となる。(忍者本多佐渡守)
安馬谷刀印、合奏刀により宮本武蔵を江戸から去らしめる。(銀河忍法帖)
慶長十六年
里見の八犬士の息子達が甲賀卍谷へ修行に出される。(忍法八犬伝)
春 服部組、本多佐渡守の命により九州へ向かう道中の武蔵を攻撃するが、ことごとく返り討ちとなる。却って彼を剣聖として完成せしめる。(武蔵忍法旅)
四月半ば 伊賀組の幹部五名、大久保長安の秘密兵器に敗れる。(銀河忍法帖)
初夏 半蔵正重、長安の屋敷に本多の放った根来忍者がいる事に気付き警告を発する。(忍者本多正信)
若八犬士、修行を放り出して卍谷を去る。犬飼現五、駿府で庄司甚内に拾われる。(忍法八犬伝)
春 半蔵正重、江戸を荒らす群盗の詮議を命じられる。(忍者向坂甚内)
長安、死に臨んで伊賀の女三人を孕ませ、息子おげ丸に託す。(忍法封印いま破る)
梅雨(長安死去の前日)(和暦の四月二十四日は西暦で六月十二日) 半蔵正重、掟に背いた五条周馬とお香を処断する。(忍者服部半蔵)
04/25 大久保長安死去。半蔵の弟京八郎、兄に処断され掛かるが長安死去の報でうやむやとなる。(忍者服部半蔵)
甲賀組栃ノ木夕雲、忍法「生霊逆ながれ」をもって長安を生き返らせ、その秘事を喋らせる。(忍法封印いま破る)
長安の遺児おげ丸、栃ノ木以下五名の甲賀者を葬り去る。(忍法封印いま破る)
夏 服部半蔵、盗賊一味の内古着屋に化けた鳶沢甚内と傾城屋を営む庄司甚内を下す。頭目であった向坂甚内は最後まで抵抗し捕らえられる。(忍者向坂甚内)
08/12 半蔵正重、北条氏直の遺弧桐姫を伴って大盗・向坂甚内の処刑を見届ける。向坂、紅蜘蛛を使って桐姫の女陰を縫う。(忍者向坂甚内)
夏 半蔵正重、岳父大久保長安に連座。大御所より家督相続を許された弟京八郎(四代目半蔵正広)に成敗される。(忍者服部半蔵)
09/09 半蔵正広、本多佐渡守より里見家の家宝である伏姫の八玉の奪取を命じられる。(忍法八犬伝)
慶長十九年
伊賀のくノ一八人、里見家より八玉を奪い去る。(忍法八犬伝)
01/09 里見の老八犬士、本多正信旗下の伊賀くノ一に奪われた伏姫の玉の奪還を息子達に遺言して切腹。八犬士の従僕・滝沢瑣吉、甲賀卍谷へ使者に立つ。(忍法八犬伝)
三月 八犬士の生き残り犬塚信乃、甲賀卍谷に去る。(忍法八犬伝)
四月末 半蔵正広、大御所に伊賀鍔隠れ谷衆、甲賀卍谷衆の奇怪な忍者を披露。大御所の命により両者の不戦の誓いを解く。(甲賀忍法帖)
伊賀、甲賀の代表が徳川三代将軍の座を掛けた代理戦争を演じる。(甲賀忍法帖)
05/07 服部半蔵、伊賀の朧と甲賀幻之助による最後の対決に立ち会う。春日局これを見分。(甲賀忍法帖)
五月下旬 半蔵、長崎に出張。奉行長谷川左兵衛の意見を入れて、伊賀の斑鳩と甲賀の鶯に切支丹の中心となる八人を堕落させる様に命じる。(忍法天草灘)
10/05 伊賀の斑鳩、甲賀の鶯、八本の磔柱の下で自決。恐らくミイラ取りがミイラになった物と思われる。(忍法天草灘)
十月 房中術の天才雪ノ外記、妻に授けた秘術によって松平忠輝を骨抜きにする。(倒の忍法帖)
慶長二十年/元和元年
五月六日 行方不明であった服部源左衛門(石見守長男・二代目半蔵)、大阪城内で真田左衛門佐の陰謀をかぎつける。大坂落城後、弟半蔵正広に告げて死亡。(くノ一忍法帖)
七月 半蔵正広、秀頼の胤を孕む真田のくノ一の存在を報告、その始末を命じられる。(くノ一忍法帖)
夏 服部大膳、一族を義絶され、柳生又右衛門に入門する。その娘お万に懸想し聴恋器を開発する。(伊賀の聴恋器)
元和二年
06/07 根来のお才、新たな主・土井大炊頭の命で正信を死に至らしめる。(忍者本多正信)