魔法社会学用語集

技術・産業

火の利用 TL1

 文明発生の前提条件。人類を他の哺乳類から隔絶させた根源。

 金属の精錬土器の作成に用いられ、技術史の第一ページを飾る。

 その発見が定住革命をもたらす。

定住 ←火の利用

 移動生活を止め、生活拠点を作る。

 食料革命(=農耕の発生)に先んじて、まず定住革命がおこったと言われる。その目的は火の保存の為と思われる。

石器 TL1〜2

 旧石器(打製石器・TL1)と新石器(磨製石器・TL2)とに分かれる。

土器 TL2〜 ←火の利用

 技術史の要点の一つ。火の存在が欠かせない。やがて実用のみならず美観も重視される。

 窯業の第一段階で→陶器→磁器と展開する。

馴致 ←原始呪術

 牧畜の前段階。野生動物を飼い馴らす行為を指す。

採掘・精錬 TL2 ←火の利用石器土器

 採掘は大地の恵みの一つであり、また精錬には火が不可欠である。これらは原始呪術と結びついて職能神を生み出すであろう。これは技術史の第一幕と言える。

 精錬は冶金の第一段階で→冶金(青銅器や鉄器)→製鉄(鉄鋼)と発展するが、この過程は独自の発生より、伝播の要素が大きいであろう。

加工術 TL2 ←石器

 まず初めに発生したのが木材を加工する技術であろう。

 特に木材は最も加工が容易でまた用途が広いので、その資源の有無は原始社会の発展に重要な要素である。

車輪 TL2 ←馴致加工術

 家畜を利用した農業・商業を行うためには不可欠な技術。そこから馬車・戦車も生まれる。人力しかない社会では車輪の必要性はさほど高くない。

馬車・戦車 TL3 ←車輪加工術

 騎馬術と並行して発展する。車体を作る技術が必要だが習得は騎馬術より容易である。

土木・建築 TL3 ←石器採掘・製錬幾何学

 木材を使うのが土木で、石を使うのが建築と此処では定義する。本来は別個に語るべきかも知れないが、どちらがより強く出るかは生活環境によると思われる。

 石造り技術は多分に魔術めいており、職人達に秘匿されてメーソンと呼ばれる一種の秘密結社へと発展した。

 農耕の発生により大規模灌漑技術を生み、農業生産力の上昇にも寄与する。

農耕 TL3 

 食料生産の開始。文化の根元(語源)であり、人類最初の自然破壊である。馴致した大形草食動物を利用することで大規模農業へと移行する。

牧畜 TL3 ←馴致農耕

 農耕が植物の改良であるのに対し、牧畜は動物の改良である。農耕と牧畜は密接に関連しながら発展し、重点の置き方によって社会発展の重要な分岐点となる。

 充分な水源が確保出来れば定住農耕社会へと進み、不足する場合には遊牧社会へと進む。

冶金術 TL3,4 ←採掘・精錬

 単に鉱石から金属を取り出すだけの精錬から一歩進んだ金属の加工技術で、青銅器レベル(TL3)と鉄器レベル(TL4)とがある。

 錬金術の段階を経て製鉄へと進む。

街道 ←土木・建築

 領土国家に張り巡らされた重要な情報伝達網。

 古代社会に置いては街道を走る馬車が最速の移動手段を提供する。

治水・灌漑 TL4 ←土木・建築農耕

 土地に対し人為的に給水する技術。基本的には用水の確保とその移送法から成る。この技術が無いと大規模農業は成立しない。また灌漑の必要性が中央集権的な国家体制を発生させる。

 エジプトに見られるような河川の定期的な氾濫を利用した物から導水路を綿密に張り巡らせた物まである。

製紙技術 TL5 

 植物の繊維から作り出した薄い物。情報を記録するのに最適である。

印刷技術 TL5 ←製紙技術

 文書を大量に作り出す技術。印刷に用いる紙の存在が不可欠である。

建設 TL6 ←土木・建築代数学

 土木・建築の上位概念としてこの言葉を使用する。構造の複雑さもさることながら、材料の進歩についても考慮され無ければならないであろう。

製鉄業 TL6 ←冶金術錬金術

 産業革命期の大量生産システムの帰結点。

加工貿易 ←前工業化社会

 原料を輸入してそれに付加価値を与えて輸出する産業システム。産業革命期に爆発的に成長を見せる。