7 男性周期律 セックス&ナンセンス編
五巻と並んで、もっとも作者らしい作品集。ただし、こちらは前巻に続いて底抜けに明るい。
「春本太平記」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想ミステリ集」にて初読)
「痴漢H君の話」(山田風太郎傑作大全10「赤い蝋人形」(廣済堂文庫)にて初読)
「美女貸し屋」(山田風太郎傑作大全10「赤い蝋人形」(廣済堂文庫)にて初読)
奥さんはこれを読んでなんと言ったんでしょうか?
「ドン・ファン怪談」(山田風太郎傑作大全6「天国荘奇譚」(廣済堂文庫)にて初読)
やはり女は強い、かな。
「紋次郎の職業」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想小説集」にて初読)
彼は忍者の末裔に違いない。
「童貞試験」(山田風太郎傑作大全6「天国荘奇譚」(廣済堂文庫)にて初読)
ちょっといい話。
「色魔」(「天使の復讐」(集英社文庫)にて初読)
完全犯罪。
「ウサスラーマの錠」(本文庫にて初読)
擬古文調。でもその内容は…。
「女妖」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想ミステリ集」にて初読)
これも何となく忍法帖風味。
「殺人喜劇MW」(「逗子家の悪霊」(ハルキ文庫)にて初読)
作為的な悪は敗れ、無垢なる者は救われる。
「男性周期律」(「男性滅亡」(ハルキ文庫)にて初読)
およそ性欲問題において、男女平等はあり得ない。
「陰茎人」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想小説集」にて初読)
鼻とあれが入れ替わったらどうなるか。同じネタで書かれた忍法帖「羅妖の秀康」(ちくま文庫「剣鬼喇嘛仏」収蔵)と併読するとより面白い。
「男性滅亡」(「男性滅亡」(ハルキ文庫)にて初読)
原子虱の恐怖。香山滋が書くと「ゴジラ」に成るのに。
素広博士が登場。
「ハカリン」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想小説集」にて初読)
氏が生み出したマッドサイエンティスト素広平太博士の奇妙な研究成果の一つ。
「自動射精機」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想小説集」にて初読)
素広博士と、伊賀忍者の末裔伊賀大馬(忍法相伝73より)の夢?の競演。
「自律神経失調同盟」(「男性滅亡」(ハルキ文庫)にて初読)
「満員島」(講談社大衆文学館「山田風太郎奇想小説集」より)
素広博士が殺される。しかしこれが最後の一人では…。
解説・新保博久