明治01 西郷帰国まで

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明治元年(承前)

09/08 「明治」と改元され、一世一元の制が定められる。(新暦1868/10/23)

09/20 西京御発輦。(定本 武江年表)

10/01 市川、水戸奪還を狙って南下。一歩違いで城側の防備体制が整ったため落とせず、翌日には撤退。(魔群の通過)

10/03 御鳳輦東京に着き賜う。

10/25 五稜郭の戦い。榎本武楊が、函館五稜郭を占領する。(新暦1868/12/08)

12/08 西京へ一旦還幸あり。(定本 武江年表)

12/10 長州・藻刈義方、ヒョットコ組に襲われ慰労金の三百両を奪われる。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

12/17 肥前・赤壁佐八郎、軍資金二千両をヒョットコ組に奪われる。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

二年 己巳

01/06 阿波・櫓彦之丞、支度金千両をヒョットコ組に奪われる。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

01/21 深川の三条屋にヒョットコ組押し入る。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

02/07 谷中の仏具屋にヒョットコ組押し入る。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

二月末 快癒し帰国途上の武田源五郎、横浜で田中と再会。偶然から仇敵市川の所在を突き止める。(魔群の通過)

02/26 市川三左衛門、潜伏先の東京三田で捕縛。(魔群の通過)

03/02 元咸臨丸乗組員吉岡艮太夫、別件にて捕縛される。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

03/28 東京府へ御着輦相成り。御駐輦相成り。(定本 武江年表)

4月 伊庭八郎戦死。代わって伊庭家を継ぐことになった弟・想太郎、伊庭家の嫁として相応しくないとの理由から許嫁・葦網綱子との婚礼を破談にする。(明治暗黒星)

05/18 函館五稜郭にたてこもる榎本武楊が降伏、戊辰戦争が終結する。(新暦1869/06/27)(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

五月 弾正台の設置。

六月 版籍奉還。(明治断頭台)

七月末 艮太夫、獄中で榎本と再会する。榎本その心情を艮太夫に語る。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

08/01 蝦夷地を北海道と改称さる。(定本 武江年表)

 湯島聖堂を改めて大学校、又師範学校と号せられしにより、昌平橋を改めて古名の如く相生橋、昌平坂を本郷坂と改めらる。(定本 武江年表)

秋 福沢諭吉、榎本の家族の件で小伝馬町の牢屋敷に乗り込み、弾正台の香月経四郎大巡察と知り合う。(明治断頭台)

 香月大巡察、ギロチンの実験に託けて五名の汚職羅卒を脅しつける。(明治断頭台)

09/04 大村益次郎が襲われる(11月5日死亡)。(新暦1869/10/08)

09/25 艮太夫、身代わりで出獄。用件を済ませて翌日帰牢。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

10/14 スエズ運河の開通式が盛大に行われる。(新暦1869/11/17)

11/08 東郷平八郎、大村益次郎の訃報を知らせるため弾正台を訪れる。(明治断頭台)

 江藤新平、香月の奥方(と彼が思っていた)エスメラルダにフランス語の刑法書の翻訳を依頼する。(明治断頭台)

 香月の大伯父真鍋直次、エスメラルダの帰国を迫るが、香月翻訳の依頼を楯にこれを拒絶。同輩川路との出生競争を見せると宣言。(明治断頭台)

11/23 河上彦斎、横井小楠暗殺の下手人の助命嘆願のため弾正台を訪れる。(明治断頭台)

11/28 イギリス人ロング惨殺事件。(明治断頭台)

 日除け地に遠州秋葉神社を勧請。秋葉原の地名が生まれる。

三年 庚午 十月閏

8月 香月と川路、エスメラルダを連れて東京を見物。築地ホテル館で内村鑑三少年と出会う。(明治断頭台)

08/18 雲井龍雄、伝馬町の獄舎へ入る。香月と川路これを見分。(明治断頭台)

九月 新橋より横浜への鉄道御造築の事始まる。(定本 武江年表)

秋 伊織、刑部省出入りの大工秀五郎に、雲井龍雄への渡し物を依頼。品物を仲介したお紋の虚言に踊らされた秀五郎の密告により伊織は捕縛される。(絞首刑一番)

11/18 元咸臨丸乗組員・吉岡艮太夫、小伝馬町の牢獄で斬罪。(明治波濤歌・それからの咸臨丸)

12/28 雲井龍雄、七代目山田浅右衛門により斬首。死体は解剖用の検体となる。(絞首刑一番)川路利良・香月経四郎、これに立ち会う。(明治断頭台)

四年 辛未

01/02 蘭方医伊藤玄朴卒。(定本 武江年表)

 山田浅右衛門、絞首刑の採用に抵抗し、絞首台を作成中の大工・秀五郎の腕を切る。(絞首刑一番)

 牢屋へ潜り込んで伊織から真実を聞かされた秀五郎、伊織を逃がし、身代わりとなって絞首刑となる。自由になった伊織、お紋を成敗する。(絞首刑一番)

01/09 広沢参議暗殺。(明治断頭台・天衣無縫)

春 広沢参議暗殺事件を捜査中の安藤中警視、広沢の妾おかねの証言により広沢家の家令起田正一を逮捕。(天衣無縫)  

二月半ば 川路、高利貸し小村金平の元妾お絹を逮捕。懐妊中につき出産後の明治五年02/22に斬首。「夜嵐お絹」として後世に知られる。(明治断頭台)

三月 福沢諭吉、政府より三田・島原藩邸を払い下げられ、塾を移転する。(明治断頭台)

四月 真鍋、エスメラルダに「ル・キャピタル」のフランス語版の翻訳を依頼。(明治断頭台)

四月始め 陸軍少将桐野利秋、川路の仲介で香月を訪問し山城屋事件について説明を受ける。(明治断頭台)

04/10 川路、西郷より山城屋事件の解決に猶予を求められる。(明治断頭台)

05/10 エスメラルダ、「ル・キャピタル」の翻訳を咎められ逮捕。(明治断頭台)

05/18 香月、自らの命と引き替えにエスメラルダを逃がす。彼の走狗となっていた五人の羅卒、この逃走劇に尽力する。(明治断頭台)

07/09 刑部省・弾正台が廃止され、司法省が設置される。(新暦1871/08/24)

七月末 鳥居耀蔵、四国丸亀より帰還。駿府(静岡)にて最後の将軍慶喜に拝してこれを嘲罵。(東京南町奉行)

08/27 穢多・非人の称を排され、身分・職業共に平民と同様とせしめらる。(定本 武江年表)

秋 英国人通訳アルフレッド・ミラード、自宅に嘆願に来た商人達を半殺しにして追い返す。(開化の忍者)

九月頃 孫のお沢を連れて江戸(東京)の木村摂津邸へ身を寄せる。

10/10 木村邸で会合。鳥居、勝にくってかかる福沢を見て溜飲を下げる。翌日福沢邸を訪問し彼の本音に激昂するが、榎本の母に制止される。(東京南町奉行)

10/15 岩倉使節団に対する自爆テロ計画を知った耀蔵、司法の義務を発揮してこれを阻止。だが、自決には失敗する。(東京南町奉行)

十一月 羅卒制度出来る。(明治断頭台)

12/04 河上彦斎斬首。佐久間恪二郎、刑手を務める。(俺は不知火)

五年 壬申

四月 榎本武揚、放免。翌月には開拓史として出仕。伊庭想太郎、榎本を非難するが、本人は意に介さず。その帰り道、かつてかいま見た兄の恋人お貞を見かける。(明治暗黒星)

四月 精養軒開業。作中では六年と書かれている。(エドの舞踏会)

五月 川路、羅卒総長となる。(明治断頭台)

五月 伊庭想太郎、星亨を訪ね、お貞と兄との縁を申し立て自分に返すように要求する。星、お貞を落籍した上で彼に引き渡す。(明治暗黒星)

六月 マリア・ルーズ号事件。明治政府、十月に娼妓解放令を出す。(定本 武江年表)

八月 星亨、大蔵省を免職。(明治暗黒星)

09/12 鉄道開業式。(定本 武江年表)

09/13 フランス船ゴダベリー号、横浜を出航。(新暦1872/10/15)(パリ到着・新暦12/01)(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

夏 安藤中警視、広沢の妾おかねの証言により広沢の甥銀之助を逮捕。(天衣無縫) 

九月 アルフレッド・ミラード、日本人妻を伴って帰国する。(開化の忍者)

十月 娼妓・芸妓は人身売買同様の所業につき、御解放の上其の主人に引き渡し候様、又従前の娼家をば貸座敷と心得候様、御布告あり。(定本 武江年表)

秋 神奈川県令・陸奥宗光、吉原へ視察に出て、廃娼令違反を咎める三島参事より女を救い、後々まで彼の遺恨を買う。(エドの舞踏会)

11/09 太陽暦を採用することを決める。同二十日布告あり。(定本 武江年表)

11/30(新暦) マルセーユ発パリ行き。の車中。かつて敵味方だった薩摩の川路利良、肥後の井上毅、幕臣の成島甲子太郎が同室となる。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

12/13(新暦) 成島、旧知のシャノアン大尉の案内でパリ見物。ノートルダム寺院で川路と遭遇。川路、ユゴーに示現流を披露し称賛を得る。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

12/16(新暦) 岩倉使節団、巴里到着。歓迎会の席上、無名の素人画家ポール・ゴーギャン、日本人女性芸人を気に入ってモデルに使おうとする。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

五年→六年 癸酉

12/03 この日を明治6年1月1日とし、以後太陽暦とする。(新暦1873/01/01)

02/09 モデルの仇吉を訪れたゴーギャン、仇吉の死体とそのとなりに寝ている友人ベルレーヌを発見する。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

 パリ警視庁のルコック警部、容疑者として成島を逮捕。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

02/16 真相を看破した川路、政治的判断から真犯人を処断。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

02/17 岩倉使節団、パリを出発。(明治波濤歌・巴里に雪のふるごとく)

二月 星亨、横浜税関次官となる。想太郎が破談にした綱子(伊阿弥津奈子)と婚約。これを知った想太郎、葦網家に意見しに行くが、居合わせた星と津奈子に論破され、逆に心配される。(明治暗黒星)

02/24 全国のキリスト教制禁の高札、廃止さる。(定本 武江年表)

03/20 天皇率先して断髪さる。(定本 武江年表)

09/27 沢宣嘉卿、ロシア駐在特命全権公使として出発直前に切支丹マリアお雪の呪い?により急逝。(首の座)

秋 安藤中警視、広沢の妾おかねの告白により広沢家の御者民蔵を逮捕。(天衣無縫) 

10/03 鳥居耀蔵、没。78歳(誕生:寛政8(1796)/11/24)。

10/25 西郷隆盛に同調する副島種臣、後藤象二郎、板垣退介、江藤新平の各参議も辞表を出す。

10/28 西郷、東京を出立し鹿児島へ帰国。司法省警保寮大警視川路利良部下二名とこれを見送り、大久保へ報告する。(警視庁草紙・明治牡丹灯籠)

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