風間俊六の年表

 特に記述のないモノは「黒猫亭事件」より。

 風間俊六(黒猫亭関連) お繁

昭和6年

 中学を卒業し同窓の金田一と共に上京。しばらくは神田の下宿にごろごろする。

昭和7年

 金田一の渡米後、不良となる。

昭和10年頃

 アメリカより帰国した金田一と再会し、旧交を温める。不良からは足を洗い、組のいい顔になっていた。

昭和12年

6月3日 お繁(旧名松田花子)、姑を殺そうとして誤って夫を殺害。大陸へ逃れる。

昭和14・15年頃

 金田一の応召で再び縁が切れる。(復員後に再会するまで6〜7年とある

 状況から見て彼は招集を受けていないと思われる。

昭和20年

10月 糸川大伍を巻いて一足先に大陸より引き揚げ。

暮れ 横浜のキャバレーで風間と知り合う。

昭和21年

4月 糸川、博多へ引き揚げ。

6月 糸川の要求でお繁を返還。

7月 糸川大伍お繁夫妻、黒猫を始める。(開店資金は風間から巻き上げたと思われる。)

秋 帰京の車中で獄門島帰りの金田一と再会。

 金田一に三角ビル(銀座裏の怪しいビルディング)を紹介。

 浜で土建屋を営むが、戦後直後にはヤミ商売を行っていてヤミ屋にも顔が利くらしい。

昭和22年

2月 風間に自分の死をほのめかす。 

2月28日 日兆、黒猫の死体を埋める糸川を目撃。糸川、新しい黒猫(前の猫の兄弟)を貰ってくる。

3月7日 黒猫売却の広告がY新聞に出る。これを見た同業の池内省蔵との交渉が始まる。

 12日 池内との交渉が纏まる。

3月14日 黒猫売却され、改装のため一時閉店。

 20日 長谷川巡査、改装中の黒猫で女の死体を発見する。

 21日 警察の取り調べを受ける。

 26日 日兆、先月末より黒猫にいたのはマダム(=お繁)ではなかったと証言する。

 夕刊を見て、松月のはなれに住まう金田一を訪ねて調査を依頼する。

 29日 金田一、「警視庁にいる先輩」の名刺を持って捜査本部を訪問。犯人の所在を教える。

 犯人に銃撃された金田一を間一髪で救う。

 30日 松月に置いて金田一による謎解きを聞く。

昭和23年

 金田一、三角ビルの探偵事務所を閉める。(「女怪」では「三ヶ月で閉めた」となっているが、少なくともこの年までは使用されていたらしい。→検証稿(「死仮面」)

昭和24年

9月 篠崎慎吾の醜聞を新聞で読み、金田一に疑念を漏らす。(「迷路荘の惨劇」)

昭和25年

6月25日 朝鮮戦争勃発。

 風間土建を一流とはいかないまでも二流の上くらいにまでは育てる。(「迷路荘の惨劇」)

10月18日 篠崎から電報を受け取った金田一に口添えをする。(「迷路荘の惨劇」)

昭和28年

5月 この頃土建業はぱっとせず、金田一も煙草銭に窮する。(「墜ちたる天女」)

8月 五十嵐産業のビル建設を請け負う。この縁で金田一を法眼弥生に紹介する。(「病院坂の首縊りの家」)

昭和29年

 金田一に緑ヶ丘荘を紹介する。(「病院坂」に同アパートのオーナーが俊六であることが語られる)

昭和33年

6月 同姓のよしみで風間欣吾に金田一を紹介する。(「悪魔の寵児」)

 

年譜→昭和22年