テーマ14 架空戦国記

 今回のネタは、「架空戦国記を読む」(榎本秋 三才ブックス)です。小説ではないので番外にしようかとも思ったのですが、第六回の「歴史改変時代劇」の続きと言うことで。

架空戦国記

 さて架空戦国記とは何か?

 それはそれはネタ本の方を読んで貰えば良いとして、(手抜きではありません)前回書き損ねた触れられなかったRPGとの関連性について述べたいと思います。

 史実世界を背景としたRPGを企画するに際して、常に問題となるのは「史実を変えて良いか?」という点です。これは架空世界であっても年表などが公式資料として存在する場合には同じ問題を生じます。

 プレイの目標が果たされることで歴史が変わってしまう場合、あるいは成功しない場合に歴史から外れてしまう場合。いずれにしても、プレイの結果が歴史に干渉してしまうコトになります。逆にそうならないので有れば、無理に史実を絡める意味もありません。

 その不満を取っ払ってしまうのが歴史改編RPGと言うことになります。これは先の展開が読めなくなるという点に置いてプレイの緊張感を高めるでしょう。

架空戦記RPG

 戦国モノRPGの実例として以前(第4回)に二作品を紹介しましたが、「戦国霊異伝」は魑魅魍魎が居るという点を除けばほぼ史実通りの世界、一方の「天羅万象」は戦国チックな架空世界を扱っていました。マスターを行う立場からすれば、より史実に近い方が説明を省けるので楽です。しかし、プレイヤーの立場とすれば自由度がまるで違います。前者の方も戦国時代に至るまでの歴史を紹介して、その先については全く書かれておらず白紙と読むことも出来ますけど。

 史実通りであることを前提として行うモノを時代伝奇RPGとするなら、改編されることを前提とするモノを架空戦記RPGと呼びたいと思います。要するにプレイヤーの行動によって歴史が動くことを前提としたRPGと言うことになります。これには通常のRPGではあまり考慮されない、社会的地位という新たなパラメーターを用意する必要があります。レベルアップは戦闘力の上昇と言うよりも、社会的な影響力の増大という形で表されるべきでしょう。

二つの素案

 実はこの手のRPGのアイディアも考えたことがあります。此処のテーマとはやや外れますが、「伝説のオウガバトル」をRPG下しようと試みたコトがありまして、プレイヤーは複数のキャラクターから成るユニットを担当し、RPGと言うよりは半ばSLG的な要素を高めた内容に成るはずでした。長らく放置状態だったのですが、新しいアイディアを盛り込んで再度構想中です。これ以上は別の機会に…。

 自作するしかないと意気込んでいた忍者モノRPGについても企画も密かに検討中です。こちらは忍者の能力についてオリジナルのシステムとの整合性を図る作業を行っています。これも近いうちにhp中にて公開したいと思います。

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