女流

 順次増やします。

C・L・ムーア

 「ノースウェスト・スミス」 全三巻 早川文庫 → 論創社

 代表作。分野としてはスペースオペラなのだが、見所は主人公が出会う様々な美女達。その筆頭たるシャンブロウについては早川文庫版の野田元帥のメイ解説をお読みいただきたい。

 論争社から一巻本として発売していますが、元帥訳の「シャンブロウ」はアンソロジー「火星ノンストップ」で読めます。

 処女戦士ジレル 暗黒神のくちづけ 早川文庫

 女性が主人公のヒロイックファンタジー。女性が主人公なのにちっとも色っぽくない。スミス・シリーズが赤=エロスなのに対して、こちらは黒=タナトス指向とは訳者仁賀氏の解説。

 ジレルは一種のツンデレなのですが、デレる前に相手を殺してしまいます。残念。

   

 「新世界の黎明」 早川文庫

ゲイル・キャリガー

 「英国パラソル奇譚」 全五巻 早川文庫

 原書でのシリーズ名は直訳すると「パラソルの下の保護領」となります。また邦題は主人公の名をとって「アレクシア女史〜」で統一されています。これも原書だと「〜less」と言う一単語名。

 吸血鬼が出てくるのでまたもモダンヴァンパイアかと思いきや、ヒロインの夫は人狼とモンスターが総登場。しかも第一巻の敵は人造人間(フランケンシュタインの怪物じゃなくて古典的なゴーレムのようですが)。ホラー色は少なく、歴史改変SFの要素も兼ね備えています。

世界観比較私論 ファンタジー編 §6 ゲイル・キャリガー