荊木歓喜の事件帖
作品数が少ないのでさほど苦労も無く、ほぼ書かれた順番のまま。
荊木歓喜
昭和10年
鉱山医を営むが金山探しにのめりこみ、二人の山師に殺されかける。(「帰去来殺人事件」)
昭和11年
春(2・26事件の直後) 大命降下の有力候補だった天城一彦伯爵、凶漢に襲われて失明。(「悪霊の群」)
戦時中
復讐心を押さえるために中国へ渡る。華北済南市で町医者を開業中に千葉軍医中尉と知り合う。(「帰去来殺人事件」)
済南市で芦刈親子と懇意になる。(「落日殺人事件」)
昭和20年
終戦により中国を引揚げる。チンプン館で仇敵石黒吉之助の倅魚蔵を見知る。(「帰去来殺人事件」)
香大人(香坂大助)、半太郎を救う。(「抱擁殺人」)
昭和21年
小栗丹平の妹、麻薬中毒死。(「チンプン館の殺人」)
昭和22年
丹平、シベリアから帰還し妹の悲劇を知る。(「チンプン館の殺人」)
昭和23年
6月 チンプン館で起きた殺人の偽装を暴く。(「チンプン館の殺人」)
昭和24年
4月末 高等学校の同級西条氏と再会。(「西条家の通り魔」)
5月 西条家の殺人事件を解明。(「西条家の通り魔」)
七條家の事件を解決し、七條元子爵と懇意になる。(「怪盗七面相」)
晩秋 香坂大助、半太郎を蜂谷家に送る。M町から帰る香坂の車に便乗。(「抱擁殺人」)
冬 半太郎からの電話でM町に向かう。香坂の車に便乗し、蜂谷家の事件を解明。(「抱擁殺人」)
昭和25年
7月 石黒魚蔵、凶暴化。(「帰去来殺人事件」)
8月 魚蔵の母・麻が死亡。(「帰去来殺人事件」)
9月 チンプン館から姿を消した魚蔵を追って彼の故郷横笛村へ向かう。千葉医師と再会。(「帰去来殺人事件」)
田舎娘志乃を七條家の小間使いとして世話する。(「怪盗七面相」)
12月 名探偵神津恭介の代役として国務大臣殺しの調査を任される。(「悪霊の群」)
昭和26年
1月 神津恭介が登場して事件を解明する。(「悪霊の群」)
9月 七條家で七面相と戦う。(「怪盗七面相」)
昭和28年
芦刈一家帰国。夫人は引揚船の中で死亡。(「落日殺人事件」)
秋 薬師寺元警視総監夫人死去。(「落日殺人事件」)
芦刈氏、新宿の土地をめぐって秦彦四郎ともめる。これを新聞で知った薬師寺氏より手紙をもらう。(「落日殺人事件」)
(薬師寺夫人の死から一ヶ月以上後) 芦刈氏、旧友薬師寺右京と再会。芦刈氏の娘伶子と薬師寺氏の息子豊、恋仲となる。(「落日殺人事件」)
冬 薬師寺氏、息子の結婚に際して処女証明を要求。伶子、歓喜先生に検査を依頼する。(「落日殺人事件」)
豊と伶子の結婚を認めさせるために薬師寺氏を訪問。殺人現場に遭遇する。(「落日殺人事件」)
昭和29年
夏から秋 同窓の松葉医師の依頼で小代村に来る。二ヶ月ほど後、帰郷した鴉田笛が殺害され、その真相を暴く。(「お女郎村」)
秋 (小代村からの帰途?)盲腸で聖ミカエル病院(秩父連山と富士山が見えることから山梨県東部)に入院。医局で起きた殺人事件を解明。(「女狩」)
12月 恋ぐるまの風車に吊るされたマダム(車戸旗江)のバラバラ死体を見る。(「十三角関係」)
昭和30年
正月 車戸旗江殺しの犯人を指摘。(「十三角関係」)