忍者外史5 大岡越前守=公儀お庭番の創設
紀州派・公儀お庭番 尾張派・御土居下組 木曽根来組
正徳元年
夏 紀州お庭番浅利達右衛門以下三名、尾張吉通の病状を探るため、京の典薬頭半井大仙院の弟子とすり替わって潜入する。尾張御土居下組これを見破って詮議する。お庭番目付扇谷源三郎、彼らが素性を白状する直前にこれを始末する。(忍法阿呆宮)
秋 牧谷京馬と如月、水戸城下に潜入するが素性を見破られる。やはり源三郎に処分される。(忍法阿呆宮)
源三郎、首領藪田助八の娘伽羅の非難の言葉をきっかけに苦楽の感を絶つ修行を始める。(忍法阿呆宮)
春 お庭番頭・藪田助八の娘伽羅、一族の助右衛門に監禁される。お庭番目付・扇谷源三郎、最愛の甥兵六を犠牲にして伽羅を救う。(忍法阿呆宮)
夏 伽羅、紀州藩邸で将軍家宣の目に止まり召し出される。(忍法阿呆宮)
正徳六年/享保元年
早春 源三郎、藪田助八の命で大奥に忍び込みおんな衆を孕ませる。全ての苦楽の感を消失した源三郎、任務完了と共に自決する。(忍法阿呆宮)
05/19 本多織部、首領漆卜斎の娘竜胆の婿となり漆織部となる。(忍法しだれ桜)
05/20 卜斎、主君成瀬隼人正に従って名古屋城へ向かう。
隼人正の帰還より数日後 卜斎、犬山へ入り込む密偵の始末を命じられる。(忍法しだれ桜)
三年前に御土居下組へ入った三雲杖念、石垣で死体となって発見される。同じく五年前に公儀根来組に入った五明道阿弥が薬研堀に浮かぶ。
木曽根来組の内部暗闘。織部、忍法の伝書を公開し互いの手の内を明かす様に進言するが、卜斎はこれに応じず。(忍法しだれ桜)
10/13 江戸・尾張の和解により木曾根来組の内部暗闘が終結する。尾張家と犬山成瀬家との関係修復のため江戸派の五名が処断される。(忍法しだれ桜)
師走 継友の死により、今度は尾張派への処断命令が下る。卜斎、詫びのために切腹し織部に後を託す。(忍法しだれ桜)
織部、江戸へ首を届けてそのまま退去する事を主張するが、妻竜胆はこれに異議を唱え織部を討つ。(忍法しだれ桜)
尾張徳川家を継いだ宗春、御土居下組に甲賀卍谷出身の忍者を加える。(忍法月影抄)
享保十六年
三月〜五月 元尾張藩御土居下組・車兵五郎とこれを仇と狙う御厨一族との死闘。(忍者車兵五郎)
桜の散る頃 筑摩忍者鴨ノ内記とその下僕牛塔牛助、戸田丹波守の御前で「天風往来」を披露する。内記と助、丹波守の妹・奈々姫の頼みでその求婚者二名を「さばおり」に掛ける。(忍法六道銭)
初夏 鴨ノ内記、奈々姫の罠に掛かるが、牛助に助けられる。内記、奈々姫と真田江之助を殺し、牛助と対決する。(忍法六道銭)
享保十七年
お庭番頭藪田助八、尾張家との抗争に際して伊賀鍔隠れ谷の者達を推挙する。(忍法月影抄)
尾張御土居下組水無瀬竜斎、お民を経由して目指すおせんの身体を手に入れて日本橋で裸体を晒す。公儀お庭番城ヶ陣内、おせん(中身は竜斎)の首を銅拍子にて飛ばす。(忍法月影抄)
甲賀御土居下衆、尾張藩中屋敷に集結して宗春の謁見を賜る。百沢志摩、千両箱に潜んで潜入し、情報を髪飛脚にて一ノ目弧雁に伝える。(忍法月影抄)
夏の終わり 御堂雪千代、箱根にて紀州江戸屋敷の老女弥生の身柄を抑える。一ノ目弧雁、地中に潜んだ雪千代に討たれる。雪千代と弥生、弧雁の放った埋葬虫により生きながらに腐れ死ぬ。(忍法月影抄)
秋 御土居下組木曽ノ碧翁と尾張柳生剣士杉監物、金毘羅詣りの親子に扮して阿波国家老の奥方となっている卯月に近づく。真壁右京、「女人花」によって監物をお品と、碧翁を卯月と心中させる。(忍法月影抄)
砂子蔦十郎、梵天丸とお浜を離れ島へ誘い出し、「薄氷」で凍らせた海面を渡ってこれを襲う。梵天丸、「赤不動」で船を燃やしまとめて海中へ没する。(忍法月影抄)
公儀お庭番七溝呂兵衛、若狭で天一坊一味の阿含坊と知り合って一味に潜り込む。御土居下組山城十太夫、但馬で天一坊一味の普明坊と関わって一味に加わる。二人の素性を怪しんだ伊賀亮、おぎんを犯す様に命じる。十太夫、潜んでいた源内の不意打ちに倒される。拘束されていた呂兵衛は手足を食いちぎって逃げる。(忍法月影抄)
鞍掛式部、「日蔭虫」を用いてお駒を取り込むが、陣内の銅拍子に首を討たれる。陣内、お駒を犯そうとして式部の植え付けた「日蔭虫」にやられる。(忍法月影抄)
両手首を犠牲にして逃れていた呂兵衛、京都所司代に捕らえられる。大道寺竜介、斬首直前の呂兵衛を救う。御土居下組壇宗綱、大道寺竜介を「夢若衆」に捕らえお鏡の夢へ入り込み呂兵衛を殺させる。(忍法月影抄)
壇宗綱、名古屋で敵の最後の一人樺伯典を討つ。伯典、お鏡の顔を宗春の愛妾春日野の物に変えた上で宗綱を鏡の中へ連れ去る。(忍法月影抄)
采女の陰間妾絵太夫右近、実は甲賀卍谷の忍者、采女に挑んだ御子上背鬼を骨抜きにする。(逆艪試合)