浅草捜査線

　浅草で起こった「堕ちたる天女」「魔女の暦」「火の十字架」をまとめて紹介。浅草がらみの「トランプ台上の首」も便乗。

　「堕ちたる天女」　「魔女の暦」　「トランプ台上の首」　「火の十字架」

　花園千枝子を挟んで青木俊三（小栗啓三）と花井良太（立花良介）が共同生活を始める。三人を中心に劇団南十字星が形成される。

昭和１６年

　太平洋戦争開戦。

　小栗応召。千枝子を立花に託す。

昭和１７年

　岡山で保険金殺人事件が発生。磯川警部、証人に疑念を抱くが、応召により事件は未解決となった。

昭和２０年

　劇団南十字星解散し、深川の工場に徴用される。

３月１０日　東京大空襲。劇団南十字星の団員、深川で焼きだされる。

８月　終戦。

昭和２３年

　ヌードの女王となった星影冴子を中心に、立花良介・滝本貞雄・三村信吉の三名が興行師として支える体制が確立。

秋　かつての同僚富士愛子もこの共同体に参加。

昭和２８年

４月１５日　中河謙一と名乗る人物が下高井戸のアトリエを一ヶ月契約で借りる。

５月９日　双葉藍子、中河のアトリエに連れ込まれる。

　１０日　朝日中学校の生徒、交通量調査中にトラックが落とした石膏像の中から女性の死体を見つける。

　１１日　花鳥劇場の支配人浅原三十郎がＫ署に出頭。女性死体の身元を確認する。

　１２日　石膏美人事件の調査を始める。金田一が等々力警部を訪問。連れ立って中河謙三のアトリエを捜査し第二の犠牲者を発見する。

　２０日　双葉藍子殺害される。

　２４日　金田一、容疑者と目されている杉浦の同情者清水隆一画伯より重要なヒントを得て帰宅。磯川警部に手紙を送る。

　２８日　磯川警部上京。等々力警部との共同捜査に乗り出す。金田一、杉浦陽太郎と目される死体の情報を提示して事件より身を引く。

昭和２９年

５月１５日　紅薔薇座の舞台上で飛鳥京子が変死。金田一、浅草署の捜査主任関森警部補から疑いを掛けられ、駆けつけた等々力警部に身元を保証される。

６月１日　紅薔薇座で第二の殺人。

６月１７日　第三の犯行。

　金田一に犯人を指摘されるも逮捕寸前で自殺される。

　関森警部補、金田一の推理を受けて記者会見に臨む。

昭和３１年

１１月２４日　浅草ミラノ座のストリッパー牧野アケミ、聚楽荘の自室で生首死体として発見される。

　３０日　アケミのパトロン、稲川専蔵の死体が見つかる。

１２月５日　金田一、犯人を指摘。

昭和３３年

４月２９日　小栗啓三、復員し敦賀より入京。

５月２日　小栗啓三、富士愛子を訪ねる。

　４日　小栗、復員者寮に戻らず。

５月２０日　金田一に殺人予告状が届き、等々力警部を同行して新宿パラダイス座に向かう。トランク詰で送られてきた星影冴子を保護。

　浅草パラダイスで、塩酸に焼かれた男の死体が発見される。浅草署の関森警部補が駆けつける。

　富士愛子の死体発見。

　２１日　回復した冴子の聞き取り。

　２８日　金田一、犯行のトリックと真犯人の意図を看破。

　犯人、逃走の末に新潟で捕縛。

等々力警部の事件簿→昭和２８年