幽霊座

 金田一の若い頃(「本陣」以前)が語られる貴重な作品。

 

大正初年

 五代目佐野川鶴右衛門(後の雷車)、稲妻座を創設。代々の鶴右衛門の中では最も大根だが、貨殖の際に長け、また興行師として優れていた。

大正11年

 鶴之助、肺炎の予後療養中に看護婦に手をつけて子供を産ませる。

大正14年

 篠原アキ、看護婦を辞めて結婚。

大正15年

 アキ、夫を毒殺し十年の刑に服する。

昭和6年

 金田一、丹頂会に参加。

昭和7年

 新聞に金田一の名を発見して電話する。

昭和11年

5月 アキ出獄。

7月 鶴之助の旧友金田一に篠原アキの行状を調査する。

8月6日 鶴之助の妻染子男児を出産。同日、長男光男が溺死。これを聞いた染子も亡くなる。

 13日 光男の初七日。光男のお守り役だった鶴之助の弟子仙枝が自殺する。

 23日 鶴之助、金田一への調査依頼をキャンセル。千秋楽へ招待し、彼を驚かせてみせると宣言する。

 25日 稲妻座の夏興行。当時鶴之助と人気争いを演じていた水木京三郎の競演。鶴之助、「鯉つかみ」の舞台から姿を消す。

昭和17年

 京三郎、満洲で鶴之助を見かける。既に病んでおり、程なく亡くなったと思われる。

昭和27年

7月下旬 日本橋の某百貨店で浮世絵展。

8月2日 8月興行初日。

8月25日 稲妻座における殺人事件を解決。

年譜→昭和27年