世界観比較私論 伝奇編
§2 邪神世界 ラグクラフト他
この頁のテーマからややずれるかも知れませんが、H・P・ラグクラフトが生みだし、数々の追従者たちによって構築されてきたこの神話体系は、間違いなく一つの仮想世界を形成しています。後世の追従者はともかく、ラグクラフト自身は間違いなくこれらの作品群を一つのファンタジー(暗黒の)として書いていたと思います。(ホラー編を分離したので、この項は本来なら削除かな 01/05/14註補)
実は此の項は新たにリンクした復刊.comの紹介が目的です。この頁では絶版本を復刊しようとして投票を募っているのですが、其処にアル・アジフの項目がありました。ジョークなのでしょうが、余りに面白いので応援リンクを張りました。百票溜まったとして、果たしてこれをどこへ持っていくのでしょうか。
今までに刊行された事がないと言う理由で、アル・アジフの復刻欄は取り消されました。まあ、当たり前ですが。(02/08/16)
あの名作、「ドラキュラ」の続編。但し、ドラキュラ伯爵ことブラド・ツェペシがヘルシング教授に勝利している。これをホラーと呼ぶにはやや抵抗がありますが。
第一作ではヴィクトリア女王の夫君に収まって大英帝国を支配するドラキュラが、失脚するまで。第二作では、ドイツ帝国の首相兼最高軍司令官に収まったドラキュラが、英国に対する報復戦争を挑む件。そして第三作では第二次世界大戦後のドラキュラの動向が語られる。
絶版作品だと思い切りストーリーを語れるんですが、まだ手に入る作品なので、実際に読んで貰った方が良いかなと。
「竜の柩」とも通じる神=宇宙人仮説をベースにしたオカルト史観なのですが、神に逆らったソロモン=総門様の拠点が何故か東北・早池峰山の地下にある総門谷にある。
配下の死徒の選び方にいささか疑問がありますが、幹部同士の競争心が組織を瓦解させるという、まさに悪の秘密結社の典型のような展開です。彼らと戦うヒーローは総門の孫。後継者たるべく期待されながら敵=正義の味方となってしまうあたりはまさに仮面ライダーか。