忍び組頭列伝 伍 根来系

牛頭坊 天正

 松永弾正旗下の根来忍法僧の頭領。不死身で、弾正の影武者も務める。

 堺攻囲戦に際して逗子丸の繰り出す新兵器に手こずり、精神論を唱えて徒に部下を消耗する。

登場作品 「海鳴り忍法帖」

根来孤雲斎 延宝末〜天和

 根来お小人組の頭。堀田筑前守正俊を後ろ盾として根来組の栄達を目指すが…。

登場作品 「忍法鞘飛脚」 「忍法双頭の鷲」

藪田助八

 紀州お庭番首領。吉宗の将軍継嗣を実現させ公儀お庭番の開祖となる。

 尾張宗春の謀略に対して鍔隠れ谷出身の伊賀組を推挙する。

登場作品 「忍法阿呆宮」「忍法月影抄」

漆ト斎 享保

 木曽根来組頭。

 公儀根来組、尾張御土居下組へ人材を派遣する。

 公儀と尾張家との対立に際して静観を主張し、結果的に衰微を招く。

登場作品 「忍法しだれ桜」

漆織部 享保

 ト斎の娘竜胆の婿養子。

 公儀と尾張家との対立に際して情報公開し自己防衛を図るべく主張するが受け入れられず。根来組を捨てる決意をするが、妻に反対されて討たれる。

 竜胆は既に身ごもっていたから、漆家の断絶は避けられるであろう。

登場作品 「忍法しだれ桜」

白河夜舟 天明

 松平越中守定信の隠密。

 流派は明示されていないが、吉宗の孫である彼が使うとすればやはり根来であろう。

登場作品 「天明の隠密」

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