海老床の事件簿
神田鎌倉川岸のほとり、辰と豆六が御用の暇に通う髪結い床。ここで事件のネタを拾うこともしばしば。(というかそうでないと作中に登場しないわけだが)
すべて後期に配置出来ると都合が良かったのだけど、「本所七不思議」のみはこのしろの吉兵衛も登場するので前期から動かせない。
「稚児地蔵」 文化十四年
九月(秋黴雨) 辰、海老床で重さんから巣鴨の裏向き地蔵について聞く。初めて行った豆六は草双紙に夢中。
「本所七不思議」 文化十四年(作中には文化十三年とあるが…)
秋 辰と豆六、金棒引きの源さんによる本所七不思議の話を聞く。
「幽霊の見せ物」 文政元年
七月 辰と豆六、海老床で幽霊の見せ物の話を聞きつける。
「三人色若衆」 文政四年
秋のお彼岸から十日ほど後 辰と豆六、佐七の幼友達・植木屋職人巳之介と会う。
「狸御殿」 文政五年
六月(まだ梅雨が続く) 佐七、一人で海老床に行き(辰や豆六のようにくだを巻くのではなく、髪を結ってもらう)、たぬき御殿の話を聞く。
「彫物師の娘」 文政八年(明記)
三月 辰と豆六、伊丹屋の二人お信乃の話を聞く。
「雪達磨の怪」 文政十年
師走 一日おきに降る大雪。
お神楽紋次、海老床にて辰と豆六の眼前で茂平次に捕縛される。
「怪談閨の鴛鴦」 文政十一年 (不知火捕物双紙・改作)
骨が折れた事件でしばらくご無沙汰。
辰と豆六、海老床で草双紙「怪談閨の鴛鴦」にまつわる話を聞きつけて佐七に報告。
「丑の時参り」 文政十二年
秋の長雨 辰と豆六、金棒引きの源さんから丑の時参りをする女の話を聞く。